【伊勢谷スポーツ俱楽部独占ルポ】ラグビー日本代表VSイングランド代表パブリックビューイングに参加してみた!
2027年ラグビーワールドカップ(以下・WC)に向けた日本代表の初陣。その重要な試合のパブリックビューイング(以下・PV)が開催される――。
「THE CIRCLE」で、ラグビー好きにはたまらない情報が流れてきた。天理大学OBも名を連ねた新生エディー・ジャパンを応援しないわけにはいかない!
天理スポーツ愛をくすぶられた筆者が当日の様子を余すことなくお届けする!
「THE CIRCLE」とは?
6月22日14時半、PV会場の青年会本部大広間に続々とラグビー好きが集まってきた。このPVは「THE CIRCLE」を通して情報を得たメンバーだ。
「THE CIRCLE」とは、「同じ“好き”同士が自由に繋がり、新たな活動の出発点に」をコンセプトに、今年4月に青年会本部が打ち出した活動。それぞれの趣味や関心を持ち寄って交流の機会を提示し合い、幅広い繋がりの中で自然と「教えに基づく対話」が生まれる、きっかけの場とする。これまで旅行好き、ゲーム好き、料理好きなどのように、“好き”同士で交流したり、布教を志す者、被災地に足を運ぶ者、英語が堪能な者などが徳分やおたすけで繋がったりと、縦でも横でもない“ナナメ”の繋がりを作る機会になっている。
試合開始ギリギリに到着した筆者。初対面も多い中、いかにもラグビーが好きそうなメンバーばかりで、不安よりもワクワク感が芽生えてきた。
スポーツ好きを豪語している筆者は日本代表のジャージーを身にまとい応援した。「アイツ気合い入りすぎだろ」と思われないかと気になったが、そこはラグビー好きの面々。調子に乗った私の姿に大いに盛り上がり、会場の雰囲気も最高潮。いざ、試合開始となった。
好きだからこそ生まれる空気感
今回の試合は、3年後に迎えるWCを見据えたテストマッチ。今後も海外の強豪を迎え、年内に10試合行われる。2023年フランスWCは惜しくも予選プール敗退となった日本代表。初陣の対戦相手であるイングランド代表は前回WCで敗れた相手だ。世界ランク12位の日本代表に対して、ラグビー発祥の国、また世界ランク5位、フランスWCで4位に輝いたイングランド代表はまさに強豪国だ。
14時52分、キックオフ!天理大OB、No.8ファウルア・マキシ選手(クボタスピアーズ)がスタメン出場、またSH藤原忍選手(クボタスピアーズ)もリザーブに入っており、応援も一段と熱が入る。前半2分、相手の反則からペナルティーゴールを成功させ、日本代表が3-0で先制。会場は俄然と盛り上がる。
両チームともに3年後を見据えた戦いとあり、若手や新戦力が多く出場していた。筆者も聞き馴染みのない選手が数人いたが、「15番の選手、大学生なんですよ」「FW一列目の選手マジで強いですよ」など、知識豊富な参加者が選手の情報を共有してくれた。特に詳しかったのが、青年会本部で係員をつとめる永尾泰志さん。プレーの解説や日本代表の情報はもちろん、イングランド代表のことも把握しており、「相手の10番は母親がフィリピン人です」「この選手は初キャップ(代表戦初出場)なんですよ」など、マニアックすぎる知識を紹介してくれた。幸先良い立ち上がりと、好きだからこそ生まれる空気感に「めちゃ楽しい!」と筆者の気分も絶好調。
しかし強豪イングランドは黙っちゃいない。前半13分にパワー溢れるプレーでトライをもぎ取ると、一転イングランドペースの試合運びに。前半終了間際に、意標を突いた逆サイドへのキックパスが通り、鮮やかなトライで3-26、ハーフタイムを迎えた。
筆者が感じた「THE CIRCLE」の魅力
まだ後半が残っている。日本代表の逆襲に期待していた筆者は、ハーフタイム中に初対面の参加者に声をかけた。自己紹介や近況など定番の話題だったが、ラグビーという共通の話題があるからか、とてもリラックスして話ができた。顔馴染みの方も輪に入り、いろいろな話ができ、あっと言う間のハーフタイムだった。
「ラグビーは一つのトライで流れが変わる」。あくまで筆者の持論だが、後半の逆襲に期待を寄せていた。しかし、後半4分、欲しかった次のトライをイングランドに奪われてしまう!さすがにこのトライのダメージは大きく、「あー!今日はもうダメだわ!」、そんな悲痛な叫びが会場に響き渡った。流れを変えたい日本代表は後半7分に選手交代を行うが、後半9分に更にトライを奪われて3-38となった。さすがの筆者も諦めてスマホをいじり、会場も沈黙が続いた。
そんな会場の空気を変えたのが、後半15分、天理大学OBのSH藤原忍選手が途中出場の瞬間。代表初キャップを果たしたプレーに釘付けになる。そして後半20分、将来の有望株・山本凱選手(東京サントリーサンゴリアス)が出場。彼の身体を張ったプレーが良い流れを生み出した。藤原忍選手のジャッカルで得たチャンスをきっかけに、後半26分に待望の初トライ!また後半29分に連続トライが生まれ、会場のみならず試合の空気も動かしてくれた。
その後は勝敗よりも、今後が楽しみな選手の発掘をしながら試合を観戦。17-52と課題も多い結果になったが、藤原選手の初キャップを観戦でき、山本選手など楽しみな新星を知れて満足な時間になった。
なによりラグビー好きが集まったからこそ、共に一喜一憂して、大いに盛り上がり、そして面白い繋がりも生まれた、充実感の高い時間となった。
今後、「THE CIRCLE」でスポーツ観戦が行われるときは参加したいと思うと同時に、新たな出会いが広がることを楽しみにしたい。
(文=伊勢谷和海 写真=佃隆志)
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