【伊勢谷スポーツ俱楽部スペシャル企画】Chill Rug~ラグビーのある休日~ に息子と参加してみた!
昨年大好評だった「チルラグ」が今年も開催される――。
そんな情報をいち早く入手した。昨年の取材を通して、家族で楽しめるイベントだと確信した筆者は、今年は妻と息子も一緒に参加しようと意気込んでいた。しかし、第二子妊娠中の妻は、出産が早まる可能性を考慮し自宅待機に。幼い息子を連れての取材に一抹の不安を抱えていたが、いざ参加すると子連れだからこそ見えた一面があった。
そこで今回は、子どもの目線で見えた「チルラグ」の魅力をお届けする。
いざ父と息子の「チルラグ」へ!
9月15日早朝、妻に見送られて愛知県の自宅からいざ親里ラグビー場へ車を走らせた。道中は雨模様だったが、天理市内に入ると曇り空になり、日差しがなく過ごしやすい天気だった。同行してくれたのは、2歳になったばかりの長男・海人。初めての父子二人きりの遠出に不安を抱える筆者をよそに、駐車場からハイテンションで歩く海人の姿が頼もしい。
10時過ぎ、親里ラグビー場に到着。すでにタグラグビーの予選が行われ、熱気が広がっていた。気持ちが高まる筆者とは対照的に、海人は生まれて初めて味わう空気感に一瞬で固まってしまった。海人の「チルラグ」が始まった。
今年もタグラグビーに出場予定だったのでコートに向かうと、すでに試合が始まっていた。
キャプテンから後半の出場を打診されたが、海人がくっついて離れない。チームメイトが抱っこしてくれるが泣いてしまい、仕方なく応援に徹することにした。妻の存在の大きさを感じつつ、チームメイトが海人をかわいがってくれたのはありがたかった。
予選は1チーム3試合行われ、30分のインターバルが設けられている。この時間を利用して、キッズスペースへ行ってみることに。たくさんのおもちゃやボールが用意されており、芝生の上なので海人でも安全だ。先客のお兄ちゃんお姉ちゃんに緊張しながらも、ラグビーボールや、フリスビーで遊んで少しずつ慣れてきた様子。海人のお気に入りはバドミントンのラケットだった。
こども達の笑い声が響いたキッズスペース
親子で楽しんだ「ランチタイム」
インターバルが終わり、試合の応援に向かおうと思ったが、海人が後方を指さして動かない。
見てみると、キッズスペースの後方にある模擬店ブースからおいしそうなにおいがただよっていた。時計を見ると11時前、海人もお腹をすかせていたので、チームメートには悪いが一足先にランチに向かった。
自家焙煎コーヒー、ロングポテト、チュロス、肉串など、昨年同様に天理グルメが広がる模擬店ブース。何を食べようか真剣に悩んでいると、海人が「あ!ちゅるちゅる!」と指をさした。焼きそば&フランクフルトのブースだ。筆者の口は肉串だったが、子連れの外食において子ども優先は鉄則。焼きそばとフランクフルトを購入することにした。
まずフランクフルトをゲットした海人。観客席で座りながらゆっくり食べようと思ったのもつかの間、早速頬張り口のまわりはケチャップだらけに。「そりゃそうなるよな」と思っていたら、おいしかったからか海人がフランクフルト振り回し、筆者のポロシャツにケチャップがベットリ。慌てていると、気付いた店員さんがすぐにティッシュで拭いてくださった。
その後、焼きそばもゲットした海人だが、落とすと危ないからと袋に入れて渡してくださった。ランチの何気ない一コマだが、多くの人の誠の心を感じたひとときだった。
観客席に移動しようとしたが、海人がジュース販売のブースに気付き、「ジューチュ!!」と叫ぶので、オレンジジュースも購入。海人はご満悦の様子だ。
1000人以上収容できる観客席には屋根のついた席もあり、食事や休憩に絶好の場所だ。
一息ついたので、おいしそうにジュースにがぶ飲みする海人の様子を妻に LINE で報告。かわいい姿を夫婦で共有できて、ありがたいランチタイムだった。
昼食後、海人のオムツがパンパンになっていた。観客席下のオムツ交換ルームに移動すると、放送通信課の方の姿が。会場内に華やかな BGM を流してくださっていた。
このような影の働きを目にすることができて心が温まった。
子どもでも楽しめた理由
家では昼食後に眠くなる海人だが、今日はまだ寝ようとしない。ドライブをして寝かそうかと悩んでいると LINE が届いた。休日を利用しておぢばがえりをしていた妹家族、弟家族がちょうど親里ラグビー場に着いたとのこと。模擬店ブースで合流すると、グラウンドから賑やかな音楽が流れてきた。
今年も、ハーフタイムショーに天理高校バトン部とバトンチーム「ALLEGROS」、また和太鼓チーム「セミージャ親里」が出演するということで、急いでグラウンドに移動して圧巻かつ感動のステージを堪能した。
海人や甥っ子、姪っ子の目にはどう映ったのか。親として、子どもが「天理カルチャー」に触れてくれたことが何ともうれしかった。
その後、「天理中学1年生 VS 参加者選抜チーム」のタグラグビーフレッシュマッチ、ラグビークリニック「親子で楽しもう ラグビー遊び」が行われた。本当ならここまで参加したかったが、海人の眠気が限界にきてきたため、今年の親子「チルラグ」はハーフタイムショーで終了。しかし、子どもでも楽しめるタグラグビーに触れたり、懐かしい方々と再会できて、親として、ラグビーファンとして充実した半日になった。
子どもと大人が一緒になって楽しんだタグラグビー
昨年の取材を通して、キッズスペースや模擬店ブースが充実しており、授乳室とオムツ交換室も設置されていて、子連れにも優しいイベントだと感じていた。しかし、今年海人を連れて参加して印象的だったのは、運営スタッフや参加者の方々が海人に優しくしてくれたことだ。多くの方が海人に声をかけてくれて、ハプニングが起きたときに優しく対応をしてくれた。そこには「顔見知りが多かったから」では片づけられない理由があるように思う。「チルラグ」に流れている空気感が何とも優しく、温かかった。大好きなラグビーを満喫して、親里ラグビー場の開放感に包まれていたからこそ、みなさんの心に刻まれている誠が底なしに表現されていたのではないか。
そんなことを思いながら、心地よい疲れのなか海人と帰路に着いた。
天理ラグビークラブ(TRC)では今回の「チルラグ」をはじめ、様々な企画や発信を行っている。また、来年迎える「天理高ラグビー部創部 100 周年」に際してのイベントや広報も行っていく。詳しくは下記 URL、天理ラグビークラブ Instagram よりご確認ください。
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伊勢谷和海/ ISETANI KAZUMI
1984年愛知県生まれ。天理高校、天理大学卒業後、天理高校職員(北寮幹事)として勤務。好きなスポーツは野球・陸上・相撲・ラグビーなど多岐にわたる。スポーツが好き過ぎて、甲子園で校歌を数回聞くと覚えてしまい、30校以上の校歌が歌える。スポーツ選手の生年月日・出身校も一度見たら覚える。高校野球YouTubeチャンネル「イセサンTV」を開設。ちまたでは「スポーツWikipedia」と称される。
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