【伊勢谷スポーツ俱楽部独占インタビュー】天理大学祭でスポーツ教室が開催される!

10月31日~11月3日に開催される天理大学祭。毎年、学生が主体となって、多くの企画が実施されているが、今年は強豪の部活動が子ども向けにスポーツ教室を開催するそうだ。天理スポーツの新たな挑戦を取材しないわけにはいかない。天理大学学生自治会・総務委員長の勝見 いさむさん(4回生)、学祭実行委員長の松田布元ふもと (4回生)さんに話を聞いた。


―学生自治会として、学祭でスポーツ教室を企画したのはなぜですか?

勝見
天理大学には強豪のクラブがたくさんあります。大学トップクラスの選手と触れ合える機会を作れば子ども達にも喜んでもらえる学祭になるのではと感じたのです。またスポーツ教室を通して天理大学に足を運んでもらうことで、大学の魅力も感じてもらえたらうれしいです。


松田
天理大学生と地域の方が関わる機会はほとんどないと思います。交流の場になることはもちろん、普段あまりプレーすることのないスポーツにも触れ、その楽しさを知ってもらえたらと思います。


―スポーツに関して、天理大学の魅力は何だと思いますか?

勝見
総務委員長になってから、試合の応援に行く機会がとても増えました。バスケットボール部(以下・バスケ)の試合観戦に行ったときのことです。それまでバスケを観戦したことがなく、ルールもあまり分かっていませんでしたが、選手が真剣にプレーする姿に触れて、自然と「バスケって面白いんだ!」と感じることができたんです。天理大選手のプレーには人の心を打つ力があるように感じます。興味のないスポーツでも、天理大学の試合をきっかけに、楽しんでもらうことができると思います。

―なぜ人の心を打つ力があると思いますか?

勝見
信仰家庭に育った選手ではなくても、「お借りしている体を全力で使ってスポーツをする」という思いを持っている選手が多いです。彼らの姿はにをいがけにつながっていると感じます。

総務委員長をつとめる勝見さん

―勝見さんは教会長子弟と伺っています。信仰者として感じる天理大学の魅力は何ですか?

勝見
「おぢばの近くで学べる」ことの素晴らしさを感じます。天理大学はお道の学生が全体の半数にも満たないですが、お道を知らない学生も学生自治会やよふぼく会(信仰サークル)に携わり、一緒に神殿参拝にも行きます。宗教が怖がられる昨今ですが、お互いに信仰を育むことができています。無理に信仰を伝えるのではなく、友達として参拝やお道の話をする中で自然と良さを感じてくれている気がします。

思い出深いエピソードがあります。けがをしていた未信仰の学生が、よふぼく会の神殿参拝に来てくれたことがありました。そのときに、教祖殿でおさづけの取り次ぎを申し出ると、彼も快く受けてくれたのです。信仰がない友人に取り次がせてもらったことが印象に残りました。

―とても良いエピソードですね!
 そんな天理大学の学祭、今年はどのようなコンセプトで開催するのですか?

松田
今年度のテーマは「NEW FACE」です。私たち自身がさまざまな企画に挑戦して、天理大学祭の印象を強くしていきたい、そんな思いを込めました。また、地域貢献になるようなイベントにしたいとも考えています。その上で、天理大学生と地域の方が交流できる場を設け、お互いに喜び合えるような学祭にしたいと思っています。

当日は、学科会ごとに模擬店や子ども向けのブースを企画して、交流を図りたいと計画しています。

学祭実行委員長の松田さん

―当日スポーツ教室を行うのは選手ですが、選手の反応はどうですか?

勝見
スポーツ教室担当として選手と関わっていますが、かなり好評です。ラグビー教室は昨年から始めましたが、「今年も是非やらせてもらいたい」と言ってくれました。11月2日に実施する予定ですが、実は、その日は午後から関西大学コルツリーグの公式戦なんです。監督、スタッフのみなさんで話し合いをしていただき、午前中に開催してもらえることになりました。とても協力的でありがたかったです。

また、バスケ部も関西学生リーグの順位決定戦を数日後に控えながらも、監督が「何か力になれることがあればさせてもらいます」と言ってくださり、クラブ側のご理解をいただいた上で開催させていただきます。

―すごいですね!選手、子ども達、運営側の自治会、みんなが三方よしで喜び合っている姿が目に浮かびます。

勝見
これも天理大学ならではの雰囲気だと感じます。人に喜んでもらいたいという思いが根底にあるように思います。

―具体的には、どのように教えてもらえるんですか?

勝見
ラグビーならパスやラン、バスケならパスやドリブル、シュートなど基礎的なプレーを選手と一緒に楽しみながら練習できます。初めての子でも楽しめますし、交流がメインとなるように企画してもらっています。

―天理大学祭の詳細を教えてください。

松田
例年、アーティストによるライブを開催していますが、今年はラッパーの方をお呼びして「REP TENRI 2024」というイベントを行います。また特設ステージを設置して、2日と3日に吉本のお笑い芸人さんによるお笑いライブさせてもらいます。スタンプラリーも予定しており、来場者の方に展示やブース、スポーツ教室、ステージなどたくさんの場所を楽しんでもらえるように企画しています。

特設ステージが設置されるキャンパス前で学祭の魅力を語ってもらった

勝見
文化系クラブにはステージで演奏をしてもらいます。そして今回、学内にある創設者記念館で茶道部がお茶をふるまいます。また華道部が活けた華や、大学創設の年表や資料が飾られているので、ぜひお越しいただきたいです。

―喜ぶ人も多いでしょうね。お二人の話を聞いていると、学祭に対するアツイ思いを感じます。その思いはどこからきているのですか?

勝見
天理高校時代、軟式野球部の学生コーチとして、グラウンドの修繕や道具の修理をしていたんです。とてもやりがいを感じて、私は影で人のために動くことが好きなのだと気付きました。天理大学で学生自治会と出合い、「はまり役」だと感じました。影の働きばかりで、目立つことはありませんが、皆さんが楽しんでいる様子を見るのがうれしくて、モチベーションにつながっています。

松田
私は去年、大学祭の実行委員として音響を担当する中で悔やしい経験をしたんです。一方で、先輩方が輝いている姿にも触れることができました。私も先輩方みたいに良い学祭を作り上げたい、そして悔いを残したまま終わりたくないという思いが、今のモチベーションになっています。自分にできることを常に実践したいと思っています。

―スポーツ教室に対する今後のビジョンはありますか?

勝見
昨年から好評の企画だったので、来年以降も開催できたら良いなと思っています。大学祭というと内々だけで盛り上がっているイメージを持つかもしれませんが、いろいろなきっかけを通して学祭に参加してもらい、たくさんの人に天理大学の魅力を感じてもらいたいと思っています。スポーツ教室はそのきっかけの一つだと思っています。

「天理スポーツドリーム」にも類似しますが、天理スポーツに憧れている子どもが多いと思いますし、私も天理高野球部に憧れた子どもの一人でした。地元の天理に住んでいる子どもたちならなおさら憧れが大きいと思います。彼らと天理大学をつなげる機会になったらいいなと考えています。

―ありがとうございました!

(文=伊勢谷和海 写真=永尾泰志)

スポーツ教室は教内外問わず、天理市民以外の方でも参加できます。詳細、申し込みはこちらから!

天理大学祭の情報はこちらから!

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伊勢谷和海/ ISETANI KAZUMI

1984年愛知県生まれ。天理高校、天理大学卒業後、天理高校職員(北寮幹事)として勤務。好きなスポーツは野球・陸上・相撲・ラグビーなど多岐にわたる。スポーツが好き過ぎて、甲子園で校歌を数回聞くと覚えてしまい、30校以上の校歌が歌える。スポーツ選手の生年月日・出身校も一度見たら覚える。高校野球YouTubeチャンネル「イセサンTV」を開設。ちまたでは「スポーツWikipedia」と称される。


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