フレグラニュース Vol.1
「心を澄ます毎日を。」座談会

1月例会において、「心を澄ます毎日を。」という基本方針が発表されました。この基本方針を、日常生活で実践するにはどうすればいいでしょうか。青年会本部では、基本方針の実践について考える一助として、「心を澄ます毎日を。」座談会を開催しました。

Date:3月25日(土)

Place:百母屋

登壇者は以下の通りです。

問い その1
みなさんが基本方針を受けて、取り組んでいることや心掛けていることは何ですか?

伊勢谷  不足をしても、後から思い直せばいい。

私は、基本方針を意識するようになり、自分の心の動きに敏感になってきました。

先日運転中に路上駐車をしているトラックに腹が立ちました。でも、そのときにふと「よく考えたら、このトラックが物流を支えてくれているんだな」と、感謝の心が湧いたんです。イラっとはしましたが、自分の意識が変わったことで、その出来事の背景にまで目を向けることができるようになりました。

ある先生から、「腹が立つのは、神経の働きと密接に関係があるから、身体の領域。腹が立った後にどう思案し直すかが、心の領域であり、それが重要だ」と聞きました。不足した出来事の背景にも目を向け、後からでも思い直すことができるようになったのは、基本方針のおかげだと思います。

島村  澄む→分かる→陽気ぐらし

基本方針が発表されてから、「心を澄ます」ってどういうことだろうと、勉強し始めました。すると、『おふでさき』の中では、「すむ」と「わかる」という言葉を関連させて書かれていることが分かったんです。つまり、神様の話が分かるようになるためには、心を澄ますことが必要だということ。そして、神様の話が分かるようになると、日々現れてくる姿から神様の思いを悟れるようになって、陽気ぐらしができるようになる。こうして人間はたすかっていくのだと学びました。

私にも、気の合わない人がいます。でもそのとき、「どうして神様はこの人と私を出会わせてくださったんだろう?」と、神様の思いを考えることで、その人との向き合い方が変わりました。「心を澄ます」というのは、世間で言うアンガーマネジメントとは違います。心を澄ます毎日を送るためには、起こってくる出来事に「神様の思いを感じる」という点が、大事なんだと思いました。

問い その2
教えの実践で、心が澄んだ経験はありますか?

石倉 「あ!誠スイッチ」

昔、心が沈んで一年半ほど引きこもりだった時期があります。そんなある日、おたすけへ行こうと、思い切って外へ出ました。その帰り道、今までに見たことがないほど、夕焼けがきれいだったんです。世界は何も変わっていないのに、心が澄むと世界の見え方が変わるんですね。その時、「人たすけたら、わが身たすかる」とはこういうことか、と思いました。

今、「あ!誠スイッチ」と名付けた実践をしています。日常の中で、例えば道に落ちているゴミを見つけたときなど、「あ!」と思う瞬間はありませんか?私は「あ!」と思うと、「誠〜!!」と心の中で叫びながら、誠の行いだと思うことを実践するようにしたんです。それを繰り返していると、誠を実践する瞬発力がついてきました。

この前なんて、夢の中でもこの「あ!誠スイッチ」を押していたんです。そのときに、青年会長様が1月例会で仰っていた、「循環と習慣」というのはこれだ!と思い当たりました。どんなささいなことでも、繰り返し続けていると、ちゃんと習慣として身に付いてくるんですね。

中田 かりものの身体を、精いっぱいに使う。

私は、身体を存分に使っているときに、心が澄むような気がします。ひのきしん隊に入隊していたとき、天気や作業内容に関わらず、全力でひのきしんをすると、終わったときに心がすっきりしていることに気付きました。

おてふりをしているときも、「しんどいな、眠たいな」と思うことがあります。ですが、そんなときこそ、全力でおうたを唱和し、指を伸ばしてきれいに手を振るように心掛けてみたんです。すると、おてふりが終わった後も、その日一日、心が勇んでいました。かりものの身体を、誰かのために精いっぱいに使ったからこそ、神様が心を澄ませてくださったのかなと感じました。

問い その3
教えや気づきで心が楽になった経験はありますか?

瀬戸 「〇〇すべき」から解放された

私は、「〇〇すべき」という考え方がとても強いんです。例えば、「おつとめは絶対に遅れず行くべき」とかです。でもその考え方でいると、妻が子どもの準備に手間取っておつとめに遅れたら、わざと遅れたわけではないと分かっていてもものすごく腹が立って怒ってしまうんです。今からおつとめをしてほこりを払うのに、その前に自分も妻も子どももほこりだらけになってしまうという、矛盾したことをずっと続けてきたんですね。

でも、そうした自分の癖に気付けたのは、「教えに基づく対話」がきっかけでした。それからは、「〇〇すべき」という考え方を一旦横に置いて、今、目の前のこの瞬間を楽しむことができるようになったんです。おつとめに間に合わないかもしれないけれど、妻と子どもに喜んでもらおうと準備を手伝えるようになり、心がとても楽になりました。信念を持つことも大切ですが、純粋に目の前のことを楽しむ心も、同時に持ち合わせたいですね。

北嶋 心が濁ってしまっても良い

誤解を恐れずに言うと私は、心が濁っても良いと思っているんです。先日、「今年の桜の開花は、東京が一番早かった」というニュースを見ました。どうして東京が最初なのか調べると、実は東京より先に、1月に沖縄で桜が開花していました。でも、その沖縄の桜は、日本でポピュラーなソメイヨシノではなく、寒緋桜という品種でした。さらに調べると、冬に寒くならない沖縄では、ソメイヨシノは開花しないと分かりました。

そのとき、冬の寒さを経験するからこそ、春に桜が開花するのと同じで、私たちもつらいことを経験して心を濁すからこそ、心が澄んだときに神様の思いがより分かるのかなと思ったのです。濁るも澄むも二つ一つで、両方必要なことだと思いました。だからこそ、毎日心を澄ます努力を続けていきたいです。

「心を澄ます毎日を。」の実践は、どんな状況にあっても、どんな立場の方でもできます。

さあ、この年祭活動の旬。

「あなたは、心を澄ますために、何をしますか?」

(文:吉井 勇一朗)

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