『イラっとするLINE』

ライター 青木啓一郎

LINEで「了解」とだけ返信が来ると、少しイラッとする。そんなことはありませんか?

LINEは短い文章のやり取りなので、私はできるだけ相手に冷たい印象を与えないよう、気を付けているつもりです。

だからこそ、特に妻から「了解」の二文字だけが返ってくると「こっちは気を付けているのに!」と心に小さなささくれができていました。

ささくれが大きくなってきたとき、ふと気になって、妻とのLINEで「ありがとう」の数を検索してみました。

数えてみると圧倒的に自分の方が多い!それを見て、さらに腹が立ってきました。

「いやいや、こんな些細なことで腹を立てるなんて」と、自分に言い聞かせ、気にしないように過ごしていましたが、相変わらず妻からの「了解」は積み重なっていきます。

そろそろ言わないと気が済まなくなってきたので、さも気にするそぶりを見せないように、さりげなく妻にそのことを切り出しました。

すると妻は大笑いしながら「そんなの気にしたこともなかった」と一言。

私がイラッとしかけた次の瞬間、真剣な表情で「そこまで気をつけてくれていたのね。だから私はあなたの返信でイライラしたことがなかったのか……」とつぶやいたのです。

そして会話を続ける中で、逆に私も、妻に同じようなことをしていたと知り、無意識の言動がお互いに相手の心を小さく傷つけていたことを分かり合いました。

自分はこれだけしているのだから、相手にもこうして欲しい。なぜ相手は気付いてくれないのか」という気持ちは、結局のところ、相手を思い通りにしたいという心のほこりでした。

特に妻や親、子どもなど身近な人には「自分の思い通りにしたい。思い通りになるはずだ」という、ほこりの心遣いを使ってしまいやすいような気がします。

ついつい忘れそうになりますが、おやさまの教えの通り、心以外に自分のものは何もないということ、そして、親神様は目の前の人とのたすけ合いを望まれているということを日々意識して、心を澄ます毎日を過ごしたいと思います。

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