「教えに基づく対話」座談会

青年会本部では、基本方針「心を澄ます毎日を。」を実践するため「教えに基づく対話」に取り組んでいます。この活動を広げようと、昨年の12月例会において、「教えに基づく対話」座談会を開催しました。今回は、その中から兵神分会と福岡教区青年会の実例を紹介します。

話しやすい環境づくりに心を配る

兵神分会委員長・実行部員 滝井一夫

立教185年の青年会総会で「教えに基づく対話」ということを初めて聞いてから、自分会で「教えに基づく対話」をどうやって実践するかについて話し合いを重ねました。その中には、「初めて会った人と本音で話せません」などといった率直な意見もあり、なかなか実践に踏み出せないでいたのです。

しかし私自身、青年会本部の例会などで「教えに基づく対話」を実践する中で、自分にとって大切な気付きを頂いたことから、「やっぱりこの活動を分会に持って帰らなくては」と心に決めました。

そこで、立教186年9月末に、「部属分会リーダー研修会」という1泊2日の行事を企画し、そのプログラムの中に「教えに基づく対話」を取り入れました。実践するにあたって大切にしたことが二つあります。一つは、本音で話せる環境をつくることです。そのために、参加者が打ち解けてきた2日目にプログラムを持ってきたり、お菓子やお茶を用意してリラックスした状態で取り組んでもらえるようにしたりと、心を配りました。

もう一つは、「教えに基づく対話」のルールの共有です。この行事での対話は、6人ずつの班ごとに対話をしたのですが、その班ごとに1人班付きをおいて、その人たちには直前研修を行いました。その研修では、話を最後まで聞くことや、自分の意見を言うのではなくできるだけ質問をすることなどを、しっかりと伝えました。

迎えた当日、私が思っていた以上に雰囲気も良く、参加者にも喜んでもらえました。個人的には、「教えに基づく対話」を取り入れて本当に良かったと思っています。そうした良い雰囲気をつくるためには、話しやすいように環境をどう整えていくかが、大事だと感じました。

「教えに基づく対話」は、おたすけの入り口

福岡教区青年会委員長・山陽分会委員長 崎田信光

私は、食わず嫌いにならないようにとりあえずやってみることを心掛けています。だからまずは自分が「教えに基づく対話」に参加しました。そこで気付きが得られたので、自分会でもやろうと提案しました。

最初は、「よく見知った仲なのに今さら何を話せばいいんだ」という意見もあり、上手くいくか不安でした。しかし実際にやってみると、参加者から「アルコールがない状態で信仰の話をするのも、いつもと違った味が出て良いね」「対話のルールがあるからこそ、できる話もあるんだね」といった声を聞かせてもらいました。

その体感を得たからこそ、次は教区でもやろうという話になり、他教区とのコラボや、女子青年を対象にした対話など、試行錯誤しながらいろんな形の「教えに基づく対話」をやってみました。今では、「教えに基づく対話」は福岡教区青年会の年祭活動の一環になっています。

立教186年12月16日に、「トークフェスティバル」と銘打って、「教えに基づく対話」をメインにした行事をしました。対話のテーマは「八つのほこり」。未信者の方や久しぶりに天理教の行事に参加したという方もいたので、対話後の懇親会の時間に感想を聞いて回りました。すると、少年会のときに教会お泊まり会に参加したことがあるだけという未信者の方が、「『八つのほこり』の意味が今日やっと分かった」と言ってくれたんですよ。やって良かったなと強く感じました。

「教えに基づく対話」の行事を重ねてきて感じるのは、参加者の立場と対話のテーマ、グループの構成、この三つのバランスが、とても重要だということです。初対面同士が多いのか、慣れ親しんだ間柄の人たちが多いのかによって、話しやすいテーマが変わってきます。また、そのテーマを話すのに適したグループ構成になっているか。そのバランスを整えることで、より良い対話ができると感じます。

もちろん、そこを上手く整えられたとしても、人それぞれに信仰の度合いは違うので、テーマがお道の教理に関するものだったら、どうしても話しにくくなってしまう人はいると思います。でもそのときに大事なのが、聞き手の姿勢です。どういう風に聞いたら相手が話しやすいだろうか。どんな姿勢でいたら、話が深まるだろうか。そうした姿勢が大切で、そのためにあるのが対話のルールなのだと思いました。

そう考えると、「教えに基づく対話」は、おたすけの入り口なんじゃないかと感じたんです。自分は秘密を守るから、話してくれて大丈夫だよという空気づくりや、どんな質問をすることが相手のためになるだろうかと考える姿勢は、おたすけ人としての姿勢と重なると思いました。参加してくれた人たちが、「教えに基づく対話」を通しておたすけの入り口に立てるような空気感をつくることを、プログラムを考えるうえで意識しています。

やっぱり、やってみて、味わってみないと分からない魅力ってあると思います。だからこそ、思い切って食わず嫌いをやめ、皆さんにも「教えに基づく対話」をやってみてもらいたいです。

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