【伊勢谷スポーツ俱楽部独占ルポ】
TRC Fan Thanksgiving Day 2023 に参加してみた!

天理ラグビークラブ(TRC)がファンに向けたイベントを開催する――。

そんな情報を聞きつけて、5月4日親里ラグビー場に駆けつけた。タグラグビー大会、ハーフタイムショー、じゃんけん大会、のぞき見程度で帰るつもりがこれでもかと楽しみな催しが詰め込まれているではないか!「こんな面白いイベントを俺が取り上げないわけにいかない!!」

スポーツ魂に火が付いた筆者が「TRC Fan Thanksgiving Day 2023」の魅力を余すことなくお届けする!


いざグラウンドへ潜入!

5月4日、お天気に恵まれた親里ラグビー場では、10時からタグラグビーのリーグ戦が行われていた。グラウンドに足を踏み入れてビックリ、ものすごい盛り上がりだ!

参加チームの募集期間は約1カ月という短さだったにもかかわらず、15チーム162名がエントリー。第4コートまで使用し分刻みのスケジュールで予選リーグが行われていた。

あまりの熱気に、はしゃぎ気味の筆者。受付を済ませ、ふと横に目をやると特設ブースが設置されていた。ここで販売されていたのは「TRC2023ロングTシャツ」。前面にイベントのロゴ、背面と両袖にイベント協賛スポンサーのロゴが描かれたデザインになっていた。

自他ともに認める天理ラグビーファンの筆者。受付ガールのみなさんに笑顔で勧められ、何の迷いもなく購入した!

素晴らしい1日になるだろうと期待に胸を膨らませていると、大学時代の友人が突然声をかけてきた。

「伊勢谷、うちのチームでタグラグビーに出場してくれ!!」

まさに青天の霹靂。取材が忙しいとあの手この手で断ったが、スポーツ魂がくすぶられたのも事実。急遽出場することに決めた。

タグラグビー大会はラグビー未経験でも出場可能。筆者が出場したチームも8割が未経験者で構成されていた。北寮幹事時代にラグビー経験がある筆者だが、38歳となった今では観戦専門。どうなることやら……。

タグラグビーは、腰に付けた2本のタグをお互いに取ったり取られたりしながら敵陣にボールを運び、トライを狙う競技だ。攻撃時にタグを取られたら、その場で味方にパスを出して、再開する。5回タグを取られたら攻守交替。1チーム5人、試合時間は前後半5分ずつで行われる。

気合いと体型だけは一丁前に、いざフィールドへ。緊張感が半端ではなかったが、実際にプレーしてみると素人同然の筆者でもスペースを見つけて走り込んだり、出したパスからトライが生まれたりと、率直に楽しかった。何よりチームのメンバーと必死なってボールをつなぎ、走り回り、喜び合うことができて充実していた。

が、しかし、後半一気に体力が底をつく。ボールに反応できず、写真のようなありさま。試合は楽しかったが、なまり切った体を見つめ直すいい機会になった……。

各コートでも、子どもも大人も一緒になって大好きなラグビーを楽しんでいた。

イベントを彩る天理カルチャ―

ヘトヘトになって取材ブースに戻ると、「デブ部」のタダミール部員の姿が。「伊勢谷さん、お昼ごはん食べに行きましょう」。実は、グラウンド場外ではイベントのために有志の方々によって、キッチンカーや屋台など美味しそうな食べ物が多数販売されており、雰囲気はまさにお祭り。

お腹をペコペコにすかせたタダミール部員に付いて行くと、キムチからあげ丼のブースが。即決で購入して一口食べると、まさに絶品!大ぶりのからあげと、さっぱりキムチの相性が抜群だった。“天理グルメ”を楽しめたのもいい思い出だ。

昼休憩を満喫していると、グラウンドが騒がしくなってきた。どうやら天理高校1部バトントワリング部&妹分であるバトンチームAllegrosによるハーフタイムショーが始まるようだ。TRC公式Instagramでも事前に告知されており、楽しみにしていた筆者も駆けつけた。

それまで熱気にあふれていたグラウンドが一瞬で華やかな空間に様変わりして、スタンドも大盛り上がり!筆者も取材をいいことに真正面で楽しませてもらった。パフォーマンスの素晴らしさ、そしてイベントを華麗に彩ってくれるカルチャーを育んだ天理の素晴らしさに感動した。

継承される天理ラグビー

続いてはお楽しみの「天理中学1年生VS選抜チーム」のタグラグビーマッチ。試合に先立ち行われたのは、天理和太鼓「セミージャ親里」のみなさんによる演奏をバックに選手が入場するというトップリーグにも引けを取らない演出!俺もこんな経験してみたかった……。

整列後、天理中学ラグビー部1年生にインタビューが行われた。「稲垣啓太選手(日本代表)みたいな選手になりたい」「フィジカルの強い、誰にも止められない選手を目指します」「目指すは花園優勝です」なんとも頼もしい12人のラガーマンたちだ。

そこに対峙するのは、参加チームから選抜された大人たち。いよいよキックオフ。

選抜チームが先制すると、天理中学もインターセプトからのトライで1-1に追いつく。独走トライで選抜チームが勝ち越すも、すぐさま天理中学が個人技でトライを奪い2-2の同点に。経験と技術で勝る選抜チームと、ひたむきに前進する天理中学。ハイライトは同点で迎えた試合終了間際、天理中学7番の選手が敵陣で二人を引き付けて見事なオフロードパスからの勝ち越しトライ!これが決勝点となり6-4で天理中学1年生が勝利した。

終盤までリードを許す展開だったが、「気持ちで負けるな!」、そんな鼓舞が選手同士で飛び交う姿は筆者の心に残ったシーンだ。今後の成長が楽しみになった。

その後、50歳以上のOB同士による「OVER50試合」が行われ、往年の名選手たちが現役さながらのプレーを見せてくれた。

家族連れで参加したい!

昼からはタグラグビーの決勝トーナメント。さすがにここまでくるとレベルが高い。午後からも相変わらずの賑わいを見せた親里ラグビー場。特に親子連れが多く、ポール横に設置されたキッズスペースでは魅力的な遊具がそろっており、子どもたちのはしゃぎ声が絶えなかった。

「次回は妻と息子と参加したいなぁ」、留守を託した家族をしみじみと思いながら、楽しみができた筆者だった。

メイングラウンドでは決勝戦が行われ、「北サンブラック」が「河原町A」を破って、初代チャンピオンに輝いた。

閉会式では表彰の後、中山大亮TRC会長があいさつに立たれ、「今日1日ラグビーを楽しめた喜びを胸に、中学・高校・大学の天理ラグビー部を応援していきましょう」と話された。

そしてお楽しみの「じゃんけん大会」の時間。来場者は全員参加でき、中山会長に勝ち続けると豪華賞品がプレゼントされる。筆者がなぜ閉会式まで残っていたのか、景品のためである!

タグラグビー以上の気合いで挑んだ筆者だったが、見事に一回目で敗退。まさにお約束通り豪快に散って天を仰ぐ……。

閉会式後、タグラグビー参加選手にインタビューができた。木戸昌也さん(38歳)は「告知を見て楽しそうだと思い友人に声をかけたら自然と20人ほど集まりました。素人集団で初対面の人も多くいたのに、とても楽しくプレーができました。私は親里高校ラグビー部だったので、天理ラグビーの聖地である親里ラグビー場でプレーできたのが幸せでした」と、充実の表情で話してくれた。

友人に誘われて埼玉県から初めておぢばがえりをしたという20代の女性は、「初めて会う私にも、みなさん仲良く接してくれました。ラグビーは未経験でしたが、みんなでプレーをつなげて楽しかったです。天理は建物がすごいし町の雰囲気もいいですよね。何よりみなさんが温かくて、是非また来たいと思えました」と、なんとも嬉しい話を聞かせてもらえた。


取材前はタグラグビーをするだけだと思っていたが、家族連れでも楽しめるお祭りのようなイベントだった。そして、ラグビーの魅力に人が集まり、ラグビーボール一つで心が通じて、笑顔が広がる、天理のさらなる可能性を感じる機会になった。

そして親里は誰にとっても温かく、帰ってきたいと思える場所なんだと改めて教えてもらった。

(文=伊勢谷和海 写真=深谷重孝、三井優太)

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