シュウヨウカメモリーズ#6
今回インタビューしたのは、平澤幸祐(こうすけ・29歳)・星(あかり・27歳)夫婦。
一般家庭から教会に嫁いだ星さんは、天理教について右も左もわからないまま修養科を志願することに。
星さんは、修養科に入るまで天理教について深く考えることはなかったが、クラスメートが真剣に信仰する姿を目の当たりにして自ら信仰と向き合えるようになったという。
シュウヨウカメモリーズ第6回目は、そんな平澤夫婦のメモリーをお届けする。
信仰をつかむきっかけに
シュウヨウカメモリーズ初の夫婦インタビュー。いかにも『おしどり夫婦』という印象の二人。星さんがお道を知ったのは、天理中学校への進学がきっかけだった。
星さん:
吹奏楽をしたくて、天理中学校に進学しました。その後は、天理高校へ進みましたが、卒業後は天理教とは無縁の生活を送っていました。
縁あって二人は出会い交際に発展。幸祐さんは、少しでもお道への理解を深めてもらおうと星さんに三日講習会の受講を勧めた。
星さん:
はじめは嫌でした。どんなところなのかもわからなかったので。実際に受講してみると、いろんな境遇の方がおられました。当時は教会に嫁ぐことに対して、両親の理解を得られるか不安だったんですが、同じ受講生の方々からたくさんの経験談を聞かせていただくなかで、自分の悩みがちっぽけに感じたんです。今は、あのとき受講しておいて良かったと思っています。
その後、二人は結婚。幸祐さんの強い思いから夫婦で修養科を志願した。
幸祐さん:
私は教会の後継者なので、結婚後は教会での二人暮らしが始まりました。とはいえ、妻はまだ天理教や教会について勉強中だったので、教会生活の素地や信仰をつかむきっかけになればと修養科を志願しました。
クラスメートのたすかり願い
修養科では夫婦ともに2番組係をつとめた。
星さん:
はじめは断るつもりでした。天理教について何も知らない私に務まるとは思わなかったので。
幸祐さん:
ところが、そのとき修養科にお断りの電話をしたところ、「旦那さんもお願いします」と言われたんです。何か神様の思惑があるかもしれないと感じ、夫婦で組係をすることに決めました。
2ヶ月目に入った頃、幸祐さんのクラスメートの一人が突然、修養科に来なくなった。当時はコロナウイルスの感染対策で詰所へ面会に行くことすら許されない中、幸祐さんは自分にできることを考えたという。
幸祐さん:
そのとき、神殿へ行ってお願いすることなら、自分にもできると気がつきました。それ以来、できるだけ空いている時間に神殿に足を運び、クラスメートの助かりを願ってお願いづとめをするようになりました。
星さん:
私のクラスでもなかなか修養科に出てこられない人がいました。みんなで何ができるかを考えて、お願いづとめをしました。結果的にその人は修了できませんでしたが、今も天理で元気にされているそうなので、安心しています。
修養科に入った当初は、3ヶ月くらいでクラスのみんなと仲良くなれるとは思っていませんでした。感話の時間も、初めは他人事のように聞いていましたが、時間が経つにつれて、人の話が自分のことのように感じられるようになり、自然に涙がこぼれました。本当に素敵なクラスメートに恵まれたと思います。
お互いを認め合えるように
修養科がきっかけで変化した、夫婦の関係性について教えてくれた。
星さん:
私が言ったことを受け止めてくれるようになったと感じます。
その理由について幸祐さんはこう語る。
幸祐さん:
夫婦生活の先輩であるクラスの先生方と話す中で、旦那は低い心で通らないといけないと教えてもらったんです。もっと柔軟に相手の話を聞こうと心がけるようになりました。
妻は修養科に来てから、教えに基づく考え方ができるようになったと感じます。今までは世の中の常識だけが判断基準でしたが、起こってくることを信仰的に考えられるようになったと思います。修養科で教理の勉強をする中で、お道の価値観を理解しようと努力してくれていました。
続けて星さんは、修養科に来てからの自分の変化について答えてくれた。
星さん:
修養科に来るまで、ほこりの心遣いをしてしまう自分を責めて、しんどい時期がありました。
でも授業で、ほこりは積んではいけないものではないと聞いて心が楽になりました。ほこりを積んではいけなのではなくて、積んでしまうものだから、そのほこりに気づいて、はらう努力が肝心だとわかったんです。
修養科を終えて
最後に今後の意気込みについて聞いた。
幸祐さん:
結婚当初は、これから大丈夫かなと心配していました。ですが、修養科に来てからの妻の変化を見て、今なら夫婦揃って、勇んでつとめられると思います。これからも夫婦で先案じをせず、成ってくる理を喜んで通りたいです。
星さん:
クラスメートが自らのくせ性分のさんげ話を聞かせてくれました。その話が私も当てはまることが多かったのです。私は先案じすることが多く、先がわからないのが怖いと感じます。まだまだ素直に教えを実践できないこともありますが、神様にもたれて少しずつ成人していきたいです。
そこには⼀⼈ひとりのドラマがあり、かけがえのない思い出となってそれぞれの胸に刻まれていく。3ヶ月間、親神様・教祖のお膝元で様々な人々が、寝食を共にし、教えを学び、“陽気ぐらし”という人間本来の生き方を学ぶ場所。それが修養科である。
⼈類のふるさと、おぢばに伏せ込む3ヶ⽉。全国各地から⽼若男⼥が寄り集い、共に過ごす時間の中で信仰を深めるとっておきの時間。
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